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2010年 06月 24日
「世界を変えるデザイン展」をみにいった。(残念ながら展覧会は既に終了)
2007年、アメリカのスミソニアン/クーパー・ヒューイット国立デザイン博物館において開催された「Design for the other 90%(残りの90%のためのデザイン展)」がやっと日本にやってきたのだ。 「Design for the other 90%」とは、世界の全人口65億人のうち、90%にあたる58億人の人のためにデザインされたプロダクトを指す。私たちが日常的に享受している様々なプロダクト、サービスは全世界のたった10%の人々にしか触れることはなく、残りの90%の人々には全く無縁のものだ。さらに半分の人たちは、それどころか食糧、きれいな水、雨風をしのぐ場所さえ満足に得られないのが現状だ。 この残り90%の人々の生活を少しでもよくするためには何ができるのか?をプロダクトデザインの視点から追い求め、実際に開発されたプロダクトを集めたのがこのデザイン展である。その経緯や、プロダクトの解説は『世界を変えるデザイン』(英治出版)という書籍に詳しくまとめられている。 特別に魅力的というわけではなく、機能も限られていることが多く、価格は非常に安い。だが、人間の生活を変え、時には命を救う力さえ秘めているのだ。 『世界を変えるデザイン』 シンシア・スミス編実際、プロダクトを見てみると、無骨で全然おしゃれとは言い難いものが多いけれど、唸るような創意工夫の塊である。 例えば、とても分かりやすいのがQ DRUMだろう。水を運びやすくするためにタイヤ型の容器にして真ん中の穴に紐をとおしました、というだけのものなのだが、そのモノを見るだけで、この発想がどれだけ水運びをする人々を楽にするかが分かる。なぜ今までなかったのか?とすら思う。しかし、実用化には多くの課題もある。大量生産しないとQ DRUMの価格が途上国の人が買えるまでに下げられない、さらにQ DRUMをコストを切り詰めても、それを現地まで運ぶ輸送費の方が高くついてしまうらしい。 世界的メーカーのフィリップスも残り90%のデザインに取り組む企業のひとつだ。彼らは現地に人を送り、現地の人々と連携しながら製品を開発し、実用化に取り組んでいる。製品開発に現地の人々の参加は不可欠だが、製品の企画、試作段階から参加することで、完成品への期待値が高まってしまい、やっと実用レベルまでこぎつけた製品は期待を満たしきれずに購入に至らないことが多いのだという。 課題は多いのだけれど、それでもやはりデザイナーの発想によって世界が変わっていく様を思い描くのは楽しい。私が日常目にする10%のデザインも、美しいファッションにはうっとりするし、優れたユーザーインターフェイスはやる気にさせられる。さらにデザインによって、人々の暮らしを劇的に変えたり、命も救うかもしれないのだとしたらすごいことだ、と素直に思ってしまう。世界を幸せにするデザイナーの創意工夫に改めて敬意を表したい気持ちになった。 マーケティング・ブログのランキング
by msm_w
| 2010-06-24 11:53
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