極私的マーケティング論
2010-07-22T00:31:56+09:00
msm_w
世のマーケティングを独断と偏見と感性でバッサ、バッサ斬りまくり
Excite Blog
カレールーのマーケティング
http://msmw.exblog.jp/11012682/
2010-07-22T00:31:57+09:00
2010-07-22T00:31:56+09:00
2010-07-22T00:31:56+09:00
msm_w
Biz&Tech
これはグリコの二段熟カレーのCMだが、これって商品のCMとしてどうだろう?
もはや商品の特徴も何もなく、カレーの盛り付け方だけを訴求している。
でも、デコカレーって、別に二段熟カレーじゃなくてもジャワカレーでもバーモントカレーでもできるよね?と思ってしまう。しかし、「盛り付け方」を「楽しみ方」と置き換えると、なんとなく商品の新たな利用シーンやそれこそ楽しみ方を提案しているようにも見える。
そういえば、ちょっと前までは「母の日にカレー」というCMをやっていた。黒木瞳のようなきれいなお母さんが喜んでくれるなら、カレーも作りがいあるだろうなぁ。こんなファンタジーが効いたのか、実際に母の日がある週は前の週に比べてカレーの売上が10%もアップするらしい。
売上げ10%UP!母の日にカレーが売れる理由とは
朝カレーなんてのもやっていたぞ。なんとこれもヒットしたらしい。楽天の田中マー君を使ったCMで2009年10億円の売り上げを達成し今年は15億を売る意気込みだ。
マー君 カレーなる2つの「15」目標
カレーはグリコ、ハウス食品、ヱスビー食品が三強となっている。長引く不況で内食ブームが続いているので、カレールー全体でも売上は堅調だが、カレーといったド定番商品を売るためには何か刺激剤が必要なようだ。リマインドも兼ねて、新たなシーンや楽しみ方を提案すると、むしろド定番なだけに消費者は「ちょっとやってみようかしら?」と、手を出すハードルが非常に低い。ド定番の商品の売上を伸ばすマーケティングって万策尽きているようでいて、うまく刺激すると反応が返ってくる実はすごく面白いテーマなのかも。
カレー特集:家庭用メーカー動向=ハウス食品
カレー特集:家庭用メーカー動向=エスビー食品
カレー特集:家庭用メーカー動向=江崎グリコ
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Posterous成長の理由
http://msmw.exblog.jp/10932822/
2010-07-06T19:36:00+09:00
2010-07-06T19:44:35+09:00
2010-07-06T19:36:05+09:00
msm_w
Biz&Tech
先週posterousについて書いたが、このposterousすんごい伸びているらしい。
Twitter時代のカジュアルブログ
Posterous Growing At More Than 700 Percent a Year
Quantcast(Webのトラフィック統計サービス、昔Alexa、今Quantcast)によるとposterousは2010年5月時点で月間500万UUで、iPhoneアプリを発表したあたりから成長カーブが激しくなっている。別の統計サービスcomScoreによると、1年ほどで700%成長しているという。
一方、posterousのライバルであるTumblrは月間2300万UUで、174%成長、これもまたすごい数字ではある。まぁ、元が小さければ成長の幅は大きくなるし、もともとデカければ同じだけ成長しても成長率としては小さくなるのは当たり前のことだけれど。両社の成長を見るにマイクロブログは成長分野であると言えそうだ。(私は前回posterousをカジュアルブログと呼んだが、アメリカではマイクロブログと呼ぶらしい。)
気になったことはなんでもとりあえずネットのあちら側ポイポイ放り込んでおくというところがEVERNOTE的であり、でも他人や仲間とのコミュニケーションツールにもなるところがTwitter的でもある。「とりあえずあちら側」を面倒な制約なくカジュアルに実現できるツールなところがいい、と前回はposterousのよさをまとめた。これは実は多少の機能差、使い勝手の良し悪しはあれど、posterousだけでなくマイクロブログ全般に言えることだろう。
しかし、posterous成長の理由はもっと具体的な施策によるところが大きいのかもしれない。
posterousは現在Switch to posterousキャンペーンをやっている。これがかなりダイレクトなユーザーぶんどりキャンペーンで、エゲつなくもあるが、なぜかむしろ無邪気にさえ思えてくる。TumblrやNingなどライバルサイトとposterousとのサービス比較表が掲載されている。当然posterousに軍配が上がるようになっている。そして、例えばNingユーザーであればNingのURLを入れると自分のブログがposterousにまるっとインポートされるという、大胆なサービスを提供している。このキャンペーンでだいぶ新規ユーザーを獲得したに違いない。何しろ私もNingからのスイッチ先を探していてposterousを知ったのだ。
市場の拡大とか、裾野を広げるとかは成長したライバル企業に任せて、新参者は徹底的に他社から顧客を奪うというある種マーケティング戦略のセオリーどおりのことをして、posterousは成長を続けている。
あとは、何で儲けるか?だけれど。
ライバルとの比較で自ら「完全FREEであること」をメリットとして挙げてユーザー獲得したのにFreemiumモデルだったらがっかりだな。
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Twitter時代のカジュアルブログ
http://msmw.exblog.jp/10900675/
2010-06-30T22:12:43+09:00
2010-06-30T22:12:41+09:00
2010-06-30T22:12:41+09:00
msm_w
Biz&Tech
今や猫も杓子もTweet、Tweet しており。Tweet してないなんてネットリテラシー、低っ!みたいな言われ方すらする訳で。
とは言っても、あの140字縛りってどうよ?とも思っていたりする今日この頃。だってさ、140字でなんて言いきれずにだいたい連続Tweetしたりする訳じゃん?それを文脈みて下から読みあがったりするのってメンドーなんて、私は思っちゃったりするのだ。最近は結局ニュースや他人の発言のメモとしてTwitter使ってるケースも多いし。
で、そんなTwitter時代にイイカンジのブログサービスを発見した。posterousをご存知だろうか。ブログを書くことのハードルを下げるための機能が盛り込まれた面白いサービスだ。
メールアドレスだけ登録すれば簡単にアカウント登録が済んでしまう。Web上からもポストできるが、PCメールでもモバイルメールでもポストできる。画像もPDFもムービーも添付して何でもポイポイ放り込める。これってPCやスマートフォンを場所やシーンに合わせて使い分けている人にとってはすごい便利。
さらに他のブログサービスにも自動で記事をポストしておいてくれたり、Twitterやfacebookに更新情報を自動で流してくれたり、画像を放り込めばFlickrに流しておいたりしてくれる機能がついている。賢い・・・。いろいろなネットワークサービスを使っている人はぜーんぶposterousに放り込めば、他のサイトに流しておいてくれるのだ。アクセスコントロールやグループでブログを書いたりする機能もついていて、ちょっとした情報共有にも使える。
そして秀逸なのが、ページ引用機能だ。ブラウザにブックマークレットを追加しておくと、posterousにメモっておきたいページのタイトルとURLそして画像を抜き出して、コメントをつけてポストできるようになっている。
さらにさらに他人のposterousページでsubscribe設定しておけば、Twitterでフォローするようにマイページで更新された記事が流れてくるブログリーダーも備えている。
気になったことはなんでもとりあえずネットのあちら側ポイポイ放り込んでおくというところがEVERNOTE的であり、でも他人や仲間とのコミュニケーションツールにもなるところがTwitter的でもある。posterousは「とりあえずあちら側」を面倒な制約なくカジュアルに実現できるツールなのだ。
しばらく使ってみようっと。
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デザインは世界を幸せにする
http://msmw.exblog.jp/10864355/
2010-06-24T11:53:01+09:00
2010-06-24T11:52:56+09:00
2010-06-24T11:52:56+09:00
msm_w
Biz&Tech
2007年、アメリカのスミソニアン/クーパー・ヒューイット国立デザイン博物館において開催された「Design for the other 90%(残りの90%のためのデザイン展)」がやっと日本にやってきたのだ。
「Design for the other 90%」とは、世界の全人口65億人のうち、90%にあたる58億人の人のためにデザインされたプロダクトを指す。私たちが日常的に享受している様々なプロダクト、サービスは全世界のたった10%の人々にしか触れることはなく、残りの90%の人々には全く無縁のものだ。さらに半分の人たちは、それどころか食糧、きれいな水、雨風をしのぐ場所さえ満足に得られないのが現状だ。
この残り90%の人々の生活を少しでもよくするためには何ができるのか?をプロダクトデザインの視点から追い求め、実際に開発されたプロダクトを集めたのがこのデザイン展である。その経緯や、プロダクトの解説は『世界を変えるデザイン』(英治出版)という書籍に詳しくまとめられている。
特別に魅力的というわけではなく、機能も限られていることが多く、価格は非常に安い。だが、人間の生活を変え、時には命を救う力さえ秘めているのだ。 『世界を変えるデザイン』 シンシア・スミス編実際、プロダクトを見てみると、無骨で全然おしゃれとは言い難いものが多いけれど、唸るような創意工夫の塊である。
例えば、とても分かりやすいのがQ DRUMだろう。水を運びやすくするためにタイヤ型の容器にして真ん中の穴に紐をとおしました、というだけのものなのだが、そのモノを見るだけで、この発想がどれだけ水運びをする人々を楽にするかが分かる。なぜ今までなかったのか?とすら思う。しかし、実用化には多くの課題もある。大量生産しないとQ DRUMの価格が途上国の人が買えるまでに下げられない、さらにQ DRUMをコストを切り詰めても、それを現地まで運ぶ輸送費の方が高くついてしまうらしい。
世界的メーカーのフィリップスも残り90%のデザインに取り組む企業のひとつだ。彼らは現地に人を送り、現地の人々と連携しながら製品を開発し、実用化に取り組んでいる。製品開発に現地の人々の参加は不可欠だが、製品の企画、試作段階から参加することで、完成品への期待値が高まってしまい、やっと実用レベルまでこぎつけた製品は期待を満たしきれずに購入に至らないことが多いのだという。
課題は多いのだけれど、それでもやはりデザイナーの発想によって世界が変わっていく様を思い描くのは楽しい。私が日常目にする10%のデザインも、美しいファッションにはうっとりするし、優れたユーザーインターフェイスはやる気にさせられる。さらにデザインによって、人々の暮らしを劇的に変えたり、命も救うかもしれないのだとしたらすごいことだ、と素直に思ってしまう。世界を幸せにするデザイナーの創意工夫に改めて敬意を表したい気持ちになった。
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Evernoteにみるフリーミアム成功のポイント
http://msmw.exblog.jp/10800699/
2010-06-13T18:01:00+09:00
2010-06-13T18:04:57+09:00
2010-06-13T18:00:58+09:00
msm_w
Biz&Tech
「もう時代はFREEじゃないのかも」という記事を書いた直後にEvernoteのCEOリービン氏がEvernote成功の秘訣を語っている記事を読んだ。
Evernote CEOのPhil Libin、サービスの運営状況を語る(フリーミアムを成功させるポイントとは何か?)
EvernoteはiPhone上陸以来、日本でもよく見かけるようになったサービスだ。グリーンの象さんマークは見覚えがあるだろう。簡単にいうと、マルチデバイスでいろいろなフォーマットのファイルやメモやブックマークをぶちこめるサービスだ。PC(WinでもMacでもいい)からでもiPhoneからでも同期がされて、シームレスに情報が整理される。複数のPCやスマートフォンなどをシーンに応じて使い分けている人にとっては必須ツールとなっている。フリーミアムなので、当然無料ではじめられる。
現在登録者数は約300万人ほど、うち有料利用者は6万8000人だという。私が最も衝撃を受けたのは、アクティブ利用者を抱える月間コストは9セントほどというくだりだ。
9セントて!
日本円で一体いくらよ?んー、9円・・・?エライ安いな・・・。どんだけコスト効率のいいデータセンター持ってるんだろう・・。
一方、収益側に目を向けると、有料に転換する率は時を経るに連れ高くなるという。新規利用者が同時に有料プランを申し込む率は0.5%だが、2年前に登録して現在も利用している利用者の20%は有料に転換しているということだ。ちょっと調べたところ、昨年の夏くらいは有料転換率は1年で4%ほどと言っていたので、転換率は向上しているようだ。これはスマートフォン様様といったところだろう。
でもさ、Evernoteの有料利用者6万8000人っていうのは意外に少なくない?全世界ででしょ?月額5ドルだから月売上が34万ドルほど、×12ヶ月で年4百万ドルほとの売上となる。日本円で4億5千万円前後か。その他、アクティブユーザーから上がる利益が1人月25セントといっているから、ざっと計算しても年1億円程度。法人へのライセンスフィーなんか含めて年6億円くらい?ちょっとした成功し始めのベンチャー企業と変わらないレベルだろう。(まぁ、Evernoteがまさにちょっとした成功し始めのベンチャー企業そのものなのだが。)
あのコスト効率のよさと、意外にこじんまりした売上規模から見ると単黒は出せても絶対累損一掃できてないに違いないっ!と踏んでさらに調べてみると、やっぱりそうだった。リービン氏いわく2011年には終始トントンにもっていけると言っている。つまり今は損の方が大きいということ。
ここから考えるに、フリーミアムとは汎用的なマーケティング手法ではなく規模の経済学なんじゃないだろうか。いや、規模の経済学を効かすためのマーケティング手法といった方がいいかもしれない。だからジリジリと大きくなるフリーミアム企業なんてなくて、どこかのポイントでコスト効率を最大化するための投資をドーンと行って、あとは利益が追いついてくるのを待つという。実際Evernoteも2009年11月にVCから1,000万ドルの資金を調達している。こういうチキンレースに賭けられるのも、プロダクトへの絶対の自信あってこそだ。リービン氏も「インターネットエイジである現在、良いプロダクトというのは他の要素(マーケティングなど)を無料で獲得することができる。すなわちプロダクトの性能にこそ注目すべきであり、それを高めていくことこそが大切だ。」と言っている。
少々マーケティング的分析ではないのだが、フリーミアムの成功は肝の据わった経営者とそこに投資してくれる肝の据わった投資家の組み合わせあってこそなんじゃなかろうか。日本の例で考えるとmixiの影に隠れて鳴かず飛ばずだったGREEがKDDIの出資を受けて大ブレークしたようなものだ。ビジネスの成功にはやっぱり運と度胸ってすごい重要なんだな。「FREE」なんてBUZZワードを聞きかじって安易に始めたりすると「Web2.0」と同じように苦い思いをするに違いない。
という記事を私は今Evernote上で書いている。
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ソーシャル・コマースのゆくえ・2010
http://msmw.exblog.jp/10773413/
2010-06-08T22:29:00+09:00
2010-06-08T22:30:07+09:00
2010-06-08T22:29:20+09:00
msm_w
Biz&Tech
Facebookは最近「Like」(日本語では「いいね!」という名前らしい)という機能を導入した。これは外部サイトで「これいいね!」と思ったWeb上のページをFacebookの自分のページにクリップできるというもの。いわゆるソーシャル・ブックマーク的機能だ。で、この「Like」ボタンはECサイトにも導入できるため、にわかに「これってうまくやれば新たな広告として有望なんじゃん?」ってことになっている。
「Like」ボタン導入の先進事例としてはアメリカのLevi'sのECサイトだ。商品ごとに「Like」ボタンがついていて、Facebookの自分のページにクリップできる。そうすると、おしゃれな友人Aがどんなジーンズをチェックしているか参考にできる。友人A以外にFacebook上でこの商品を「いいね!」と思っている人が何人いるかも表示され、まさにソーシャル・コマース的な機能といえる。
こういったソーシャル・グラフを有効に活用した広告スキームが確立されれば、Facebookは広告からの流入経路としてGoogleを越えるポテンシャルがあるのではないかと言われ始めている。一見単なるブックマーク機能である「Like」ボタンがそこまで有望なのか、その要因を私の深読みも含めて考えてみた。
現在Facebookのユーザーベースは5億人と言われていて、「Like」ボタンの利用が短期間で爆発的に拡がる可能性がある。広告は先にやった者勝ちなところがあるので、広告主も一気に増えることが予想される。また、ソーシャル・グラフをベースにしているとすると、一人にリーチできれば、その人の交友関係をつたって、同じような世代、嗜好の人にリーチできる可能性が高い。地域的にも近い可能性が高く、ローカル・アドとしても有望だろう。単なる広告ではなく、友人が「いい」と言っているなら信憑性も高いのでコンバージョンが上がりそうだ。
そして、検索とは決定的に違うなと思うところは、買う気のない人にもリーチできるということだろう。検索はユーザーの能動的なアクションを起点としているので、欲しいものがあって、それをキーワードに置き換えられる人しかターゲットとなりえない。しかし、SNSに併設されているブックマークなら、特に欲しいものなどなかった人にも「見たら欲しくなっちゃった」状態を作り出すことができる。ゆえに、アパレルや雑貨、嗜好品など「見たら欲しくなる」もの、およそ検索向きではなかったものに向いていると言えるだろう。ウィンドゥ・ショッピング気分でポチポチたくさんページを開きそうなので、クリックレートは格段に上がりそうな気がする。これって物販にとって意外に重要なことではないかと思う。だってさ、どーしても欲しいものなんて、そうそうないじゃん?でも最近はデザインもそこそこで、値段もそこそこなものっていろいろあるから、見るとつい買いたくなっちゃうことは時々ある。使い道とか必要性とかじゃなく、「あ、かわいい。ポチッ」みたいな。今後はそういうユーザーの心の隙間にするっと入り込める広告が効果を上げていくんじゃなかろうか。そういった意味で、ソーシャル・コマース的広告は非常に有望だと私は思っている。
あとは、いかに買いやすい環境を用意するかだが、Facebookの勢いを持ってすれば、Facebookのアカウントで他のECサイトでも購入できる決済インフラを提供することは時間の問題だろう。(Googleにはカード番号預ける気にはならないな・・なんとなく。)
そんなこんなをまとめると、ソーシャル・コマースのゆくえ・2010は巨人がソーシャル・コマースも飲み込むかも、になるのか。うーん、いまひとつ、面白くないな。
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もう時代はFREEじゃないのかも
http://msmw.exblog.jp/10723381/
2010-05-31T21:58:00+09:00
2010-05-31T22:00:25+09:00
2010-05-31T21:58:30+09:00
msm_w
Biz&Tech
日本でNingを利用している人はあまり多くないだろう。いや、そもそも知っている人も多くないかもしれない。Ningは素晴らしくよくできたサービスである。簡単にいうと自分で好きにSNSが立ち上げられるサービスなのだが、機能とユーザビリティにとても優れている。新たにSNSを立ち上げるのも、メンバーとしてSNSを利用するのも超簡単にできる。
世界的ベストセラーとなった『FREE』では、「95%を無料(フリー)で提供して5%の人にプレミアム版を買ってもらう」フリーミアムというモデルが提唱された。これからはまずフリーだと。Ningの従来のビジネスモデルはフリーミアムの典型例のようなものだった。無料サービスでSNSを大量に立ち上げさせて、そこに人を集め広告を表示して収益を稼ぐ。無料サービス利用者の中から一握りの人に有料で高機能なプレミアム版に移行してもらう。一握りといえども、分母が大きいから採算が取れる!という目論見だったはずだ。
しかし、Ningの今回の発表を見るとフリーミアムモデルの行き詰まり、もしくはフリーの次のステージへの転換期到来を意味しているのではないか。
NingのCEOによると「(無料サービスを提供している)現在でも75%のトラフィックが有料プレミアム・サービスから来ている。」という。新しい料金プランを見てみると、最も安いNing MINIは月額2.95ドル、年払いなら19.95ドルだ。つまり、乱暴な邪推をすれば、今までの無料サービスに広告を表示したところで、月額300円も稼げていないということだ。いくらハードディスクやネットワークコストが安くなったといっても月額300円にもならないゴミが大量に溜まったら一掃したくなるだろうなぁ。
こいう流れが最近USのサービスで増えているように思う。37signalsもシンプルでありながら、優れた機能とユーザビリティを兼ね備えたサービスだ。以前は、無料サービスがあったのだが、現在は30日間のフリーお試し期間はあるものの、基本有料サービスとなっている。
つまり、『FREE』で言うところの「5%を無料(フリー)で提供して95%を買ってもらう」試供品による従来型ビジネスモデルに戻っているということだ。フリーミアム時代を経て優良顧客の選別を終えたUS企業は、自分達に利益をもたらしてくれる顧客にフォーカスしてサービスを洗練させるCRM的なモデルに戻ってきている。ユーザーの方も選別されるだけでなくサービスの選別を行っている。Ningも37signalsもどちらも素晴らしいサービスだと私が絶賛したように、現在有料化できるのはユーザーの選別に残った優良サービスのみだ。
翻って、日本をみてみると、ついこの間『FREE』の書籍がヒットし、「まずはフリーで大量に人集めるのだ!」という大号令が轟いている企業もあったりする。周回遅れもいいところだ。こんなだから日本から世界的なWebサービスって生まれないんだな、と妙に納得してみたりする。
あんなに素晴らしいサービスと言っておきながら、有料移行しない私はきっぱりフリーライダーである。利益を落とさないユーザーにサービスを提供し続けてくれるサービスは徐々に淘汰されてしまうかもしれない。
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Androidって儲かるの?
http://msmw.exblog.jp/10041289/
2010-02-24T12:23:26+09:00
2010-02-24T12:23:26+09:00
2010-02-24T12:23:26+09:00
msm_w
Biz&Tech
でも、ハタと思った。Androidを提供して、Googleって儲かるんだろうか?
Appleはわかりやすい。iPhoneという端末の販売と、各国のキャリアからiPhone接続の通信料からお安くないうわまえをハネている。さらにApp Storeは登録制でアプリを提供するためには場所代が取られる。
一方、Googleはどうかというと、Nexus Oneという端末を発売したものの、これはAndroidの布教活動のためのもので、今後Googleが携帯端末を続々開発していく気はしない。当然通信キャリアでもないから通信料も入らない。OSもアプリマーケットもオープンなので、利用料なども取っていない。
ハテ・・・?じゃ、どこで儲けるのだろう・・・?
結局、彼らは広告収益で儲けようということなのか。OSを握れば検索やポータルで広告を表示する機会を握れる。スマートフォン普及で、全体の検索数が上がるかどうかすら怪しいもので、単にPC検索の一部がスマートフォンに流れるだけかもしれない。それでも何もしなければPC検索が減り広告表示の機会が失われていってしまう。だから手を打っておく。こんなところか。
なんとも優雅な取り組みだ。
マイクロソフトがPCでやったように、端末メーカーがAndroid OSを組み込む際にいくばくかのロイヤリティを取るようにすることは可能だろうし、なんならOfficeのような必須アプリを販売することも可能だろう。
しかし、下手に一人勝ちしてもいいことばかりではない。かつてマイクロソフトがOSとブラウザの抱き合わせ販売は公平な競争を阻害する、とか言って、社会から批判を浴びたようなことも起こりかねない。
機会損失は防いでおくけど、ガツガツ儲けなくてもいいくらい彼は潤沢なんだろう。それより楽しきゃいいじゃん!って感じか。
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マクドナルド快進撃に死角はないのか?
http://msmw.exblog.jp/10027447/
2010-02-22T20:34:19+09:00
2010-02-22T20:34:18+09:00
2010-02-22T20:34:18+09:00
msm_w
Biz&Tech
マクドナルド快進撃を分解してみる
リアルでのマーケティングと同じように、マクドナルドはネット上でもきめ細かく、ネットならではのマーケティングを展開している。
マクドナルドはサイトのトップページにLPOの仕組みを2008年から導入している。LPOとは“Landing Page Optimization”の略で、ユーザーが最初に訪れるページ(ランディングするページ)を最適なものにして効果を高めましょうという手法だ。例えば、検索エンジン経由で『マック クーポン』というキーワードで訪問したユーザーにはクーポンにすぐたどり着けるようなリンクなり、メニューなりを置いておきましょう、といった具合だ。
マクドナルドがトップクリエイターを起用してホームページをリニューアル、LPOを初導入
簡単そうに見えて、トップページでこれをやるって結構簡単じゃない。まず、サイトを訪れる人がどんなニーズを持ってやってくるのか予め分類して、効果の高いものを洗い出しておかなきゃならない。それをサイトのパーツとして持って人ごとに出し分けをする。トップページとして備えるべき機能やビジュアルを保ちつつ、パーツを組み合わせて出し分けるってアクセス数の多い大企業のサイトだと結構大変だ。
快進撃の機動力となったBig Americaキャンペーンでも発売とほぼ同時に人気ブロガーを集めた「ブロガーカンファレンス」を開催している。
Big America体験会 その全貌をリポート
これって、ブロガーにはたまらないイベントだろう。自分が人気ブロガーとして認められて、カンファレンスに特別招待される。そりゃー、当然いいBUZを飛ばすよね。みんないろいろな角度から撮った写真つき、それぞれの角度からのコメントつきで、ここに参加したブロガー一人あたりの送客数ってどれくらいになるんだろう・・・バーガー4個分のご馳走で、すごい費用対効果高いぞ・・・なんて思ってしまう。
こういったマーケティングが功を奏して結果が出るのはまことに喜ばしいことのなのだが。
上からのマーケティングでドーンと売れるようになると、足元がおろそかになりがちだ。例えばこれだけ短期間に新商品を投入すると現場スタッフへの教育もそんなに時間をかけてはいられないだろう。新商品導入のサイクルは短い、発売と同時に客が押しかける、慣れないオペレーションで作業をこなす、おのずと現場スタッフへの負担は大きくなっているはずだ。大型キャンペーンで売上が上がっちゃうと、ちまちました現場の改善なんて馬鹿馬鹿しくなっちゃうだろうなぁ。気のせいかもしれないが、最近マックのバーガーのセッティングが雑になってる気がする。(バンズと具がズルっとズレてることありません?)この間はドリンクをこぼした人がいたのか、フロアが濡れたままで放置されていた。忙しいんだろうなぁ。
商品も大型化、キャンペーンも大型化、そして接客は大味、なんてアメリカンなことにならないで欲しい。あくまで日本マクドナルドはこめ細やかな対応をお願いしたい。
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BOPビジネスってなんですか?
http://msmw.exblog.jp/10009190/
2010-02-20T17:21:01+09:00
2010-02-20T17:20:58+09:00
2010-02-20T17:20:58+09:00
msm_w
Biz&Tech
胸に刺さる言葉だ。BOPに着目したミシガン大学のプラハラッド教授の言葉だ。
BOPとはBottom of the Pyramid の頭文字をとった略称で、世界の人口の半数以上にのぼる低所得層を意味する。この貧困層を援助の対象ではなく、市場や顧客とみなして企業はビジネスを展開し、利益をあげると同時に、貧困層の削減や貧困社会の抱える社会的課題の解決に寄与するべきだというのが彼の主張だ。
ただ単に先進国の物を売りつけようという訳ではない。貧困層固有のニーズを見つけ出し、そのニーズを満たすための製品・サービスを、既存市場では考えつかなかったような方法で提供する。さらに現地の人の自立を促す所得をもたらす、というのが従来の国際援助とは違うところだ。企業に利益がでて、現地の人の自立が促されて始めて持続可能な社会の底上げとなる。これがBOPビジネスと呼ばれているものだ。
例えば、あたり前だが貧困層にはお金がない。竹を買ってカゴを作ればお金になるのに竹を買うお金がないのだ。竹を買ういくばくかのお金さえあれば、貧困を抜け出すきっかけになるかもしれないのに、そんな小さなチャンスさえ与えられない。
BOPビジネスの事例として有名なグラミン銀行はそういった人たちにマイクロファイナンスという方法でちいさなチャンスを与えた。無担保で小額のお金を貸し、自分たちで商売をし、借金を返すという仕組みだ。そこにはグループに貸すとか、目的を商売用に限定するとか小さな工夫があり、返済率は高いらしい。
そして、意外にもBOPビジネスの源流は日本にあるという。私たちも知っているヤクルトがフィリピンなどで展開したヤクルト・レディ方式がそれだ。ヤクルト・レディといえば街中でカートを押す姿がすぐ思い浮かぶが、フィリピンでも現地の女性を選抜してヤクルト・レディとして販売させた。ヤクルトを売る利益によって女性の経済的自立を助け、さらに薬を買うことの出来ない貧困層にヤクルトが薬の代わりに飲まれ、健康維持にも貢献している。現在でもスラム街で多くのヤクルトが飲まれているという。このモデルは多くの国、企業で参考とされ展開されている。
最近、機会があってBOPビジネスについての事例などを調べた。どの事例もなぜか胸を打たれる。貧困層のニーズを充足するといってもそう簡単なことではない。世の中の理解も少ない。そういう状況のなか、このビジネスに取り組む人々は創意工夫と粘り強さで困難を乗り切っていく。
翻って自分はどうだろう。物に溢れて、欲しいものなんかもうない人たちにさらに物や情報を売りつける小さな隙間を無理やりみつけている。そんな隙間など実はみつけられてはいないかもしれないのに、みつけられたような理屈を創作している。なんだか虚しくなってくる。
だからどうしようという答えはみつけられていないのだが。
BOPビジネスについては菅原秀幸教授がサイト上で非常にわかりやすくコンパクトにまとまった資料を提供してくれている。
BOP businessの可能性、課題、限界
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pay TVって意外にいけるのかも?
http://msmw.exblog.jp/9186164/
2009-11-01T21:21:00+09:00
2009-11-01T21:24:00+09:00
2009-11-01T21:21:14+09:00
msm_w
Biz&Tech
なぜ今更、こういう外食チェーン・デビューをしたかというと、テレビを観たから!
TVアサヒの深夜番組『お試しかっ!』では外食チェーンの人気メニュー10位までを当てる『帰れまテン』という企画があるし、『シルシルミシル』ではひとつの企業にスポットを当てて、業界初のメニューや商品、企業の特徴、秘密なんかを紹介している。
テレビ離れが取りざたされる中、TVCMが不況の影響を受けたり、他のメディアに喰われたりして振るわないことはよくニュースになっている。テレビ局もCMではなく、企業からお金を取る方法を考えたらしい。『お試しかっ!』や『シルシルミシル』も企業とのタイアップでこういった番組企画を構成しているものと思われる。企業にしてもせいぜい30秒のCMでイメージ訴求するより、こういった番組で具体的なメニューや価格、特徴を知らせた方が絶対に効果が高いだろう。実際、私はお店に足を運んでしまった。よくよくテレビを観てみると、このテのタイアップってすごく増えている気がする。TBSの『王様のブランチ』ではグルメコーナーで飲食店を紹介したり、お買い物コーナーで新商品やショップを紹介している。テレビ東京の『アド街っく天国』では街ごとプロモーションしているようなもんだ。
ふーん。テレビ番組もコンテンツが広告化してくんだね。
プロダクト・プレイスメントなんて控えめなものじゃなく、インフォマーシャルに近い。でもインフォマーシャルよりもわざとらしくない。うまく考えたもんだね。
でもこれがどんどん進むとどうなるか?今までのような視聴者を楽しませる企画よりもスポンサーが取りやすい企画が重宝されるようになるだろう。情報バラエティーの類は何がしかの企業の影がチラチラする番組が多くなる。そうすると、自ずと制約が多くなる。視聴率よりも企業の意向が重視されるようになる。ドラマなんかは効率が悪いので、予算が削られいくだろうし、数も少なくなっていくかもしれない。それって、短期的には売上がたつけれど長期的にはテレビ離れを助長している気がする。
その時、視聴者は良質なコンテンツを求めてどこへ行くのか?DVDとかネットもあると思うけれど、Pay TVやオンデマンド放送に向かう可能性はあると思う。実際アメリカでは面白いドラマはケーブルTV出身が多い。日本ではケーブルTVやBS、CSなどPayTV系は現在振るわないが、意外に躍進の隙があるように思う。もちろん、ケーブルとか、衛星なんて面倒なインフラじゃなく、ブロードバンドを通して番組配信されたりするのかもしれないが、これらのPayTV系会社が持っているコンテンツ・アグリゲーション・ネットワークは大いに使える気がする。
うーん、まぁ、やっぱり、良質なコンテンツを観るにはお金がかかるってことなのかな。
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”こちら側”の事情
http://msmw.exblog.jp/9149177/
2009-10-24T19:08:04+09:00
2009-10-24T19:08:02+09:00
2009-10-24T19:08:02+09:00
msm_w
Biz&Tech
SaaSやクラウドコンピューティングが台頭してきちゃうとマイクロソフトとかパッケージ販売している企業はいよいよヤバいね、という内容だ。あれから1年半が経過し、SaaSやクラウドはビジネス界でも注目の技術になりつつある。
じゃ、これらの技術はパッケージを駆逐してビジネス界のメイン・ストリームとなりうるのだろうか?
SaaSもクラウドもユーザー企業にコスト削減、立上げまでの時間短縮という大きなメリットをもたらすので、素質としては有力だろう。しかし、一時の”Web2.0”のごとくブームに終わる可能性も十分にある。なぜなら周辺マーケットを圧迫してしまうからだ。
例えばCRMやERPといったパッケージ商品は代理店制度の下、販売される。パッケージ・ベンダーが商品を開発して、代理店たるSIベンダーが営業とインテグレーションをしてユーザー企業に導入する、といった具体だ。こうするとパッケージ・ベンダーは営業コストを圧縮して手離れよく商品を販売できて、次の商品開発やバージョン・アップに専念できる。一方、SIベンダーはパッケージの販売手数料と莫大なインテグレーション費用を手に入れることができる。ところがSaaSなどになると、このSIベンダーのような中間業者の取り分が少なくなる。販路としての代理店は残るし、CRMのような業務ソフトはシステムさえ入れればいい訳ではないので、CRM業務を設計する業務コンサルの需要は残るだろう。しかし、最も売上が大きいハードとSIはいらなくなる。つまり、代理店にとってはパッケージを売った方が得だから、相変わらずそちらに力を入れ続けることになる。
SaaS提供企業にとっても厳しい現実がある。パッケージ販売であれば販売した時点で売上がたつ。ユーザー企業は使っても使わなくても買った時に代金を払わなければならない。しかし、SaaSは使った分だけ課金的な価格体系にならざる得ないので、売上が後ろ倒しになるし、使われなければ売上が極小化する。
SaaSのトップランナーといえばSalesforce.comだが、彼らはかつてVCから湯水のごとく資金を調達しているし、クラウドで成功しているアマゾン、Googleはクラウドで儲けようとしている訳ではなく、遊休資産を活用しているだけだ。なんだか、金持ちが片手間の道楽としてやってるみたいだ・・・。
アプリもデータも”あちら側”、ハードも分散というコンセプトは素晴らしいのだが、商構造上の不都合という”こちら側”の事情が横たわる。この”こちら側”の事情にうまく折り合いをつけられればSaaSもクラウドもメイン・ストリームになるんだろうな。
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失敗しちゃったDellの女性向けマーケティング
http://msmw.exblog.jp/8396855/
2009-06-13T00:14:00+09:00
2009-06-13T00:25:38+09:00
2009-06-13T00:14:13+09:00
msm_w
Biz&Tech
USでDellがネットブック販促のため女性向けWebサイト「Della」を立ち上げたが見事に失敗しちゃったらしい。
なんでも女性向けってことで、カロリー計算とかレシピ検索とか料理動画の見かたとかをネットブックの活用法として紹介してたようだ。肝心のスペックや価格がサイトの奥深く埋もれていて、「女性をバカにしてんのか!」と大ひんしゅくを買い、ユーザーレビュー系のサイトでバシバシ叩かれたとのことだ。
What Do Women Want in a Laptop?
サイトは既に更新されているので、どれだけ感じの悪いサイトか検証することはできないのだが、「そんなに怒らなくても・・」という気がしないでもない。
思うに、Dellはこのネットブックを買う女性がどんな人たちかきちんと理解せず、
女性=ダイエットと家事
という安易な設定をしてしまったのが敗因と想像する。そもそもネットブックって、外でインターネットやメールをするための製品で、セカンド・マシンだ。外でもインターネットをやって、2台もパソコン持ってる人って、結構ヘビーユーザーだと思う。外で料理の動画観ないよねーっていうのは誰でもわかる気がする。
記事の中では、ジェンダーマーケティングの権威がPCをハンドバックのような売り方してるのがダメという発言をしているが、私はこれは別に悪くないと思う。もっというと、女性にITデバイスを売りたきゃ、ピンクにすりゃーいいんだ、が持論だったりする。私自身ピンクがかわいくてウィルコムの03買ったし。PCなんて、スペックや機能の差なんてもうないので、あとは見た目のかわいさくらしか女性にアピールするとこないんじゃないかとも思う。でもそれは、男性と同等に仕事をしつつ、かわいらしさを忘れない自分、という微妙なバランスの下成り立っている。そのバランスを理解せず、ステレオタイプな女性向けマーケティングを行ったっていう点はいただけない。
もともと主に男性向け製品を女性向けにうまくマーケティングした例としてはナイキのランニング・シューズがある。強さの中にもしなやかな女性像を打ち出している。これも自立してるけど、仕事一辺倒じゃなくヘルシーさやフィットネスにも気を使う、微妙なバランスの下に成り立っている。
同じネットブックでもHPのヴィヴィアン・タム・モデルはそこそこ売れていると聞く。アジア系でありながら世界的に成功した女性デザイナーというヴィヴィアン・タムのシンボリックさもあるが、やはりPCなのにあの鮮やかな赤や大胆な花のデザインっていう製品のビジュアルがかっこいい。
ま、今どき、男性、女性という大雑把なターゲット設定をすると、むしろマイナスにしかならないってことだと思う。
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キムタクはTBSの救世主になるか?
http://msmw.exblog.jp/8285196/
2009-05-16T19:03:44+09:00
2009-05-16T19:03:44+09:00
2009-05-16T19:03:44+09:00
msm_w
Biz&Tech
昨年編集局長が変わり、4月の番組改編で改変率70%という大改編を行った。"第二開局"という意気込みとは裏腹に軒並み視聴率が振るわない状態らしい。すべての番組の視聴率が1ケタ台という日が数回記録され超ピンチに陥っている。
改変内容を見てみると、まず、「うたばん」や「東京フレンドパーク」などの人気番組を他枠に移して、月~金のゴールデンタイムにぶっとおしでニュースを持ってくるという大きな賭けに出た。TBSを退社したばかりの小林麻耶をメインキャスターに据え、金メダリストの高橋尚子をスポーツ・キャスターに迎えて話題づくりを行った。全体の構成からいくと、女子アナ+地味な解説者のおじさんという組み合わせで、"斜め45度の奇跡"滝川クリステルのフジ深夜ニュースの影響を色濃く受けている。ただし、小林麻耶の場合"上目遣い斜め45度"といった感じだろうか。で、このニュース番組の視聴率がなかなか2ケタに達しない。だいたい、これ、誰向けの番組なの?平日7時台にテレビを観てるのって、母親と子供を中心とした層だろう。その層向けならニュースじゃないだろうし、小林麻耶でもないのでは?
昼も振るわない。午前11:00から4時間も放送している情報バラエティ「ひるおび」も低空飛行が続いている。恵俊彰がメイン司会者で、曜日ごとに高橋克典とか石黒賢といったバラエティには新鮮な曜日レギュラーが並ぶ。2~3度観たことがあるのだが、たいして情報通でもなく、コメントもぬるい、言ってみれば見栄えがするだけの曜日レギュラーに対して、恵俊彰があからさまな嫌味を言うという、なんともくつろげない雰囲気が漂っていた。ポジショニング中途半端になるいい男俳優じゃなく、いっそサブをジャニーズにしてしまえばよかったのだ。そうすれば恵が対抗意識むき出しにすることもなく、主婦のみなさんは落ち着いて目の保養ができたはずだ。
情報ライブ番組で振るわないだけでなく、ドラマもイマイチだったりする。土8の「ゴットバンド輝」は不思議なことにクール半ばで最終回を迎える。もともとそういう構成だったのか、数字が振るわないので打ち切りになるのかは知らないが、いよいよこれから盛り上がるあたりで強引に結末に達してしまう。実は「ゴッドハンド輝」は私が唯一観ている連ドラだったりする。主演の平岡祐太が好きなので観始めた。「戦隊もののような要素も入れた医師のヒーローものにしたい」とプロデューサーは言っていたらしいが、医療ドラマの深さを全く感じさせないスピード感溢れる展開となっている。原作を知らないのだが、平岡祐太を主演にするならもう少し医師と患者の交流をクローズアップした人間味ある内容で癒されたかった・・・・。
で、この「ゴッドハンド輝」の後に始まるのがキムタクの「MR.BRAIN」だ。ここでMR.高視聴率を持ってくるあからさまな救済策には失笑してしまう。キムタクをはじめとする豪華なレギュラーに加えて、毎回のゲスト出演者も豪華。TVCMもバンバン流している。これじゃあ「ゴッドハンド輝」が前座みたいに見えてしまう。原作を人気コミックに頼ったうえに、原作の良さ(読んでないけど)も出演者のいいところも活かせず、結局名前で高視聴率が約束されているキムタク起用に頼るTBSドラマって一体何なのか?
全てにおいてチグハグ感が漂う。"第二開局"と称した大改編でハズしてしまったTBSにとって、キムタクが救世主になってくれるといいね。
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ガラパゴスでいいじゃん
http://msmw.exblog.jp/8269785/
2009-05-11T23:20:14+09:00
2009-05-11T23:20:14+09:00
2009-05-11T23:20:14+09:00
msm_w
Biz&Tech
一方、Googleは2007年11月に携帯電話用ソフトウェアのプラットフォームであるAndroidを無償で誰にでも提供すると発表している。AndroidはモバイルのOS、ミドルウェア、ユーザーインターフェース、Webブラウザ、電話帳などの標準的なアプリケーション・ソフトウェアを含んでおり、携帯端末のメーカーを限定しないオープンプラットフォームである。
なんかすごそうではあるのだが、よーく考えてみると、日本ではこのモバイルでのプラットフォーム・ビジネス、10年も前から存在する。ドコモが提供しているiモード公式サイト、iアプリなどがそうで、プラットフォーム用意するから、みんなそこで儲けてよ、ドコモは代金回収代行手数料いただくからさ、というモデルである。こうして、モバイル分野は日本がガラパゴス的進化を遂げ、世界で最も洗練されたサービスを提供してきた訳だが、いよいよ黒船到来となった。こういった状況の中、日本キャリアはどういった対策を打つべきだろう。
アップルの今までの戦略を見ると、アプリケーションプラットフォームはデバイスを売るためのバリューチェーンの1ピースでしかない。iTunesもiPodにしか対応しておらず、iTunesで音楽買いたきゃiPod買いな、てなもんだ。ゆえに、日本の携帯キャリアにとってはさほど脅威にはならないと読んでいる。
しかし、Androidは大きな脅威と言えるだろう。なぜなら、携帯端末の開発競争に疲弊したメーカーがオープンなAndroid OSを採用する可能性があるからだ。日本の携帯端末メーカーはキャリアごとに違うハード、ソフトの開発・テストに利益を圧迫され、撤退を表明するところも出てきた。既に市場全体に行き渡ってしまった携帯電話の成長の余地は小さい。もう開発コストを抑えるしか生き残りの道はないかもしれない。メーカーがAndroidを採用した場合、日本のキャリアは通信部分だけの土管屋に成り下がってしまう。例えば、iモード上での広告収入やコンテンツ課金部分がごっそりなくなってしまうということだ。
では、日本のキャリアはどうするべきか?
ガラパゴスの生態系を守り抜く!というのが一つの答えだろう。
各分野の優良なメーカー、サービスパートナーと組んで、機能特化した携帯端末、サービスを提供するのだ。だいたい携帯電話を使う全てのユーザーが自由にアプリが追加できる環境なんて望んでいない。いちいち自分でカスタマイズするの面倒だから、イイカンジにパッケージしてよ、と思っている人だって多いはずだ。
そう考えてみると、auがスポーツケイタイやサイバーショットケイタイを提供しているのはすごく正しい気がする。ハードとソフトの両面からセグメントされたユーザーに対して最適な携帯サービスを提供している。こうしておけば、土管屋に成り下がることはない。
パソコンのOSをマイクロソフトに握られて、箱屋に成り下がった日本メーカーが携帯でも同じ過ちを犯すってことはないよね?と思いつつ、背に腹は変えられぬ状況であることは確か。キャリア主導での黒船対策をしていく必要があるのではないだろうか。
なんてことを先日、知人と話し、いたく納得した。
総務省もノンキにオープン化推進とか言っている場合じゃないよ。
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